世代を超えて愛されるアートカフェをつくる三好オーナーの想い
こんにちは、名古屋学芸大学の「わか」です。
この企画では、学生ならではの視点から松坂屋名古屋店で働く方々の魅力を発信していきます。
今回ご紹介するのは、本館8階にあるカフェ「ユニイク」のオーナー、三好 達也さんです。
新しく誕生したアートカフェを通して、既存のお客さんだけでなく新しい風を松坂屋に取り入れることや、名古屋や愛知を盛り上げるべく、このお店に込められた想いをたくさん聞くことができました。
カフェの空間だけじゃない、
そこにいるすべてのお客さまが「常に動き続けるアート」
2024年12月にリニューアルオープンした松坂屋名古屋店本館8階のアートフロア。
その一角に、まるでアートの一部のように佇む「カフェ unique - ユニイク -」があります。
オープンカフェならではの開放的な空間に、目を引く壁面アート、アルミで作られた植栽、そしてオーナーこだわりのアートのようなスイーツたち。
とにかく“アートと融合するカフェ”という印象でした。

本館8階 ART HUB NAGOYA(アートフロア)に隣接した



オーナーが作るこだわりスイーツたち。
1月から展開する「イチゴコレクション」
——この「ユニイク」というカフェをオープンするに至った経緯を教えて下さい。
三好さん:松坂屋名古屋店のリニューアルのタイミングで、 地元を盛り上げていきたいということでお声がけいただいたのがきっかけです。自分自身も愛知県出身で、地元である名古屋や愛知を活性化する一役を担えたらいいなという想いはずっと持っていたので、お声がけいただいたときはすごく嬉しかったですね。愛知県の中でもまだ知られていないモノ・コト・人はたくさんあるので、このお店を通してまだ知られていないことを発掘して、その部分をどんどん発信していきたいと考えています。また、「視野を広げる」というキーワードもずっと大切にしてきたのですが、この松坂屋名古屋店も同じ想いを持っているということで、ここでお店をやってみようと思いました。

——このお店のコンセプトや目指していることについて教えて下さい。
三好さん:大須にある「だから、今日がよかったと思える」というお店が1号店なのですが、大須はいろいろな文化が混ざり合い、流行の最先端を感じる街です。そういった活気のある街と、松坂屋名古屋店のように伝統と歴史を受け継ぐ場所は、一見相反するようにも思えますが、この場所に選んでいただいたのは、“これまで松坂屋にはあまり来られていなかった客層の方にも足を運んでもらう”という使命があるからだと考えています。実際、学生や10〜20代のお客様は土日に、これまで松坂屋をご利用いただいていた50代以降のお客様は平日にご来店くださっていて、さまざまな世代のお客様が訪れてくださり、とても面白いです。その点では「幅広い世代に訪れてもらう」という目標は、達成できているのかなと感じています。
——アートフロアの一角に位置するということで、アートを意識した商品が多いように思います。メニューへのこだわりを教えて下さい。
三好さん:アートフロアにあるカフェだからこそ、他では見たことのないような見た目や味わいのメニューを意識しています。このフロアは「ART HUB NAGOYA(アートハブ名古屋)」と名付けられており、アートの中心地として多くの人が集まる場所です。“アート”はいわゆる絵画や彫刻像といったものだけではなく、人や体験も含まれていると考えています。このカフェでは、人が出入りしたり、友達とおしゃべりしたり──そうした人の動きすべてを含めて“常に動き続けるアート”だと意識しています。いらっしゃるお客様自身が地球上のアートと捉えると、それが1日でも長く続くように、できるだけ保存料添加物を使用していない材料を選んだり、体に優しいものや味わいにするなど、体の健康に意識した素材選びやレシピ作りにもつながっています。
「常に動き続けるアート」という言葉がとても印象に残りました。そのアートを作り続けるために、さまざまなことを考えて商品を作られていること、体に優しい商品にするといった思いやりを持たれていることに、とても感銘を受けました。
——商品の開発はすべて三好さんご自身でされていると伺いました。開発される上で、なにか苦労したことがあれば教えて下さい。
三好さん:たくさんあります(笑)。商品開発をするときは、まず頭の中で考えます。これまで体験してきたことや見てきたもの、食べ物に限らずあらゆる淡い記憶をたどりながら、作りたいものやテーマに合う要素を組み合わせて“ガチャンとしてポンッと出す”という作業をします。これがうまくはまればスムーズに進むのですが、まったく思い通りにいかないと迷宮入りしてしまいます。その工程が終わると、絵に描き起こして、実際に形にしてみます。ここで、絵に描くまではよかったのに、実際に作ってみると想像通りにいかない、可愛くないなと思うこともあります。やはり食材を使って実際に組み立ててみると、それぞれが放つ“空気感”は、脳内や絵の中で想像しているだけでは分からない部分だと思うので、「何か違うな」と感じることがあります。

——2026年の1月から始まるいちごフェアに向けて、新たな商品を展開されるとのこと。新商品へのこだわりを教えてください。(取材は12月に行ったものです)

三好さん:1月からは国産いちごがたくさん出回るので、1番人気の「uniqueなミルフィーユ~いちご~」が復活します。同時に、2年目となる今回は「ブリュレロールケーキ」もいちごバージョンになり、「熟成焼き苺のタルト」という新メニューもスタートします。
ブリュレロールケーキはロールケーキにいちごを2.5粒分使用し、香ばしくブリュレしています。生クリームの甘さ、いちごの甘酸っぱさに加え、ブリュレの香ばしさや苦みがアクセントとなっているこだわりの一品です。
新商品の「熟成焼き苺のタルト」は、苺を砂糖漬けにして15時間以上熟成させたあと、低温でじっくりと焼き上げることで味と甘さが凝縮された濃厚な苺のタルトに仕上げました。
どれもこだわりの国産いちごをふんだんに使用しているので、ぜひこの時期しか味わえないいちごを食べにきていただきたいです。

写真左は2025年クリスマスメニュー
uniqueなミルフィーユ 〈 苺ショート 〉
——三好さんがこれまでお店を経営してきたなかで、嬉しかったことはありますか。
三好さん:目標としているゴールを達成できたときは、とても嬉しいですね。ゴールは個人のものと会社のもの、大きくわけて2つあります。
個人としての目標は、関わる人の、笑っている時間を長くすること。自分が関わる空間で楽しそうに、幸せそうに過ごしてくれる人たちのシーンや表情を見ていると、とても嬉しくなります。
会社としての目標は、知っていること・できることを使って、誰かの「良かった」を生み出すこと。「このカフェを知れて良かった」「ここで時間を過ごせて良かった」と言っていただけると嬉しいです。また、従業員から「ここで働けて良かった」「あなたに出会えて良かった」といった声を直接聞けたときには、これまでやってきたことが形になっていると実感できて、本当に嬉しくなります。

——今後のビジョンを教えて下さい。
三好さん:この5年間の中で、1年に1店舗くらいのペースでお店をオープンできています。もともとは、会社の規模を大きくしようとはあまり考えずにやってきたのですが、関わる人や一緒に働く仲間の力になりたいという想いがあり、自分のできることを費やしてきた結果、ご縁もあって5店舗を出店することができました。ただ一方で、このやり方をビジネスとして長く続けていくことは難しいとも思っていて...。自分がやりたい、こうしたいという思いだけでは難しいので、これからはよりビジネスとして存続していけるようにしていきたいと考えています。これまでは、経営者というより、自分のやりたいことに共感してくれる人たちと一緒に突っ走ってきましたが、これからは一経営者として、来てよかったと思っていただけるよう、より質を高めていきたいと思っています。まだ手探り状態ですが、これまでの5年間とは違い、会社としても、経営者としても成長していきたいですね。
——最後に、学生へ向けてアドバイスをお願いします。
三好さん:「“なんとなく”を捨てると、“自信”が手に入る。」という言葉を贈りたいです。
いろいろな人と関わる中で、自信が持てないという人が多い印象があります。その人に「なんでこれを選んだの?」と聞くと、「特に理由はないけど、なんとなく」と返ってくることが多くて。「なんとなく」で決めてしまうと自分の意思があまり入っていない決断になってしまいます。「誰かがいいと言っていたから」「こう言われたから」で決めてしまうと、その決断に対する責任が自分にないまま進んでしまいます。その結果、何かよくないことが起こったときに、誰かのせいや何かのせいにしてしまう可能性が高まってしまうんですよね。ですが、決断するときに自分で調べ、メリットやデメリットを理解したうえで「絶対にこの選択をしたい」と思って選ぶことができれば、たとえ何かが起きても「自分で選んだ道だから」と受け止めることができます。他責にするのではなく、自分の責任や覚悟として捉えられるようになる。それが自信につながっていくのだと考えています。
なので、できれば「なんとなく」で決めるのではなく、自問自答しながら、その決断に責任と覚悟を持てるかを考えて欲しいです。そうすることで、より質のよい選択ができ、人生の大切な決断も良い方向へつながっていくのではないかと思います。

取材を終えて
今回の取材を通して、「ユニイク」というカフェの魅力だけでなく、三好さんの人生観や大切にされている想いについても、たくさんお話を伺うことができました。
三好さんのお話を聞いて、社会に出ると自分の決断が周囲に影響を与えるようになると強く感じました。だからこそ、広い視点で想像し続けながら、考えることをやめず、自分の決断に責任と覚悟を持って歩んでいきたいと思います。
三好さん、この度はお時間をいただきありがとうございました!
《今回のゲスト》

松坂屋名古屋店 本館8階
カフェ「ユニイク」オーナー
三好 達也さん(左)
最近のマイブームは肉体改造。
ライター:名古屋学芸大学 わか(右)

百貨店の新たな魅力をお届け!
愛知の学生が広報(アンバサダー)となり
松坂屋名古屋店で働く人やコトをご紹介いたします。



