その十二 「松坂屋倶楽部」は、わが国初のカルチャーセンター!
#松坂屋ヒストリア小話 その十二
昭和12年(1937年)松坂屋は、わが国初の文化教室(カルチャーセンター)といわれる「松坂倶楽部」を大阪店に開設した。
松坂屋 大阪店外観
昭和12年3月5日、増築が完成した松坂屋大阪店は、大阪地区の同業百貨店に対抗するため、他店には見られない独創的な施設を整備しました。そのひとつが7階に開設したわが国初のカルチャーセンター「松坂倶楽部」でした。この文化教室は、趣味を通じて店の顧客吸引・固定化を狙った当時としては全く新しい企画で、邦楽、洋楽、舞踊、華道、料理などの講座が開講となり、どの教室も一流の権威ある先生方によって運営されました。講座内容も設備もわが国最初の、しかも最高の趣味の殿堂として会員も順次増加し、1年後にはホールで「おさらい会」を開催。倶楽部の宣伝誌「趣味道場」を発行するなど発展を続けました。松坂屋大阪店は平成16年(2004年)に閉店しましたが、「生活と文化を結ぶ松坂屋」の精神はここにも生きているのです。
趣味道場(昭和12年4月号)
琴の教室
小原流華道の講習
煎茶のお稽古