呉服のプロフェッショナルに聞く!呉服の魅力と着物文化の継承
着物を着てみたいけど、どんな柄、色、素材を選んだら良いか迷ってしまい呉服の世界に一歩踏み出せないと感じることはありませんか?
今回ご紹介するのは、呉服の世界で42年ものキャリアを持つ呉服バイヤーの米倉正浩さん。
着物に対する深い愛情と情熱を持ち続け、着物文化の継承を第一に考えて仕事をしています。
この記事ではそんな米倉さんの着物への情熱や文化継承のために行っていること、呉服の魅力についてご紹介していきます!
こんにちは!
名古屋女子大学の「はる」と、名古屋学芸大学の「Miu」です。
この企画では、愛知の学生がアンバサダーとして松坂屋の広報に就任し、松坂屋を徹底取材していきます。
今回の取材は、第2回目となります!
私たちには少し敷居が高いと思っていた百貨店の世界ですが、学生目線で取材することでまだ誰も知らない魅力をお伝えできたらいいなと思いますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
呉服一筋の米倉バイヤーが語る、奥深い着物の魅力
米倉さんは、1980年に大丸百貨店に入社。呉服売場に配属されて以来42年間常に呉服に携わってきた、まさに呉服のプロフェッショナル。
米倉さんは、呉服に携わる中で、着物を通じて日本の伝統やしきたりを学び、その奥深さを実感したそう。いまでも常に新たな発見があると感じているそうです。
今回は、米倉さんに着物の魅力について教えていただきました。
着物の歴史はとても長く、3世紀中ごろの中国南部にあった「呉の国」から伝えられました(=呉服)。その後奈良時代から平安時代にかけて、絹織物を重ね着するスタイルが完成し、現在の着物の原型となったと言われているそうです。
「今は日常的に着物を着る機会が減ってしまいましたが、お宮参りや七五三、成人式、卒業式、結婚式など、今でも人生の節目において着物は欠かせない存在。
また、着物は世代を超えて受け継がれるものでもあり、親子三代で着ることができます。
例えば「この着物はおばあちゃんが結婚式で着たもの」といったストーリーが生まれるのも、着物ならではの魅力なんです。」
こうした価値をお客様に提供できるのが、百貨店の呉服売り場の魅力であると米倉さんは語ります。
着物文化の継承のために
米倉さんは、着物をより身近に感じてもらうために、なんと盆踊りイベントを数名と意見を出し合って企画してしまったそう。今年でなんと6回目!
「着物を購入していただく機会は多いものの、実際に着物を着ている姿ってなかなか見ることができない。もっと気軽に着物を楽しんでもらうことができないものか。」と考えたのがきっかけなのだそう。
特に、浴衣は着物の中でも手軽に楽しめるアイテムである。“浴衣といえばお祭り、お祭りといえば盆踊り”という発想から、このイベントが生まれたそうです。
「実現するための準備は結構大変でした。名古屋市やあま市、美濃加茂市などの夏祭りや盆踊りを調べて交渉したりしました。今年出演していただいている「大治太鼓 尾張一座」さん、美濃加茂市の盆踊りサークル「舞童」さん、日本舞踊「西川流」さんなど、いろんなご縁がありご協力いただけています。」
SDGsの観点から、2022年には、地元の専門学校「名古屋ビジュアルアーツ」の学生さんたちによる楽曲制作、日本舞踊西川流の家元・西川千雅氏振り付けによるオリジナルの盆踊り「松坂屋音頭」も制作したとのこと。
伝統を守りつつ、新しい形で呉服の魅力を発信していきたいという米倉さんの熱意が伝わってきますね!
6回目となる今回も、米倉さんはまだまだ新しいことを取り入れようと、新しいイベントを企画したりと、常に変化と発展を目指して仕事をしています。
こうして、松坂屋の盆踊りは進化し続けているんですね!
また、松坂屋の盆踊りでは、次世代へと松坂屋ファンを繋げていきたいという想いからファミリータイムを設けており、家族でも楽しめるイベントとなっています。
「「松坂屋の盆踊りに行ったね」という思い出が、次世代へと受け継がれることを願っています。」と、米倉さんは語ります。
現状に決して満足せず、より良くしていこうという米倉さんの前向きな姿勢を見て、私もそんな大人になりたいと思いました!
生活と文化を結ぶ松坂屋の魅力
松坂屋の魅力は、お客様の人生のさまざまなシーンに寄り添い、生活と文化を結びつけることにあります。トレンドを的確に捉えながら、商品とお客様をつなぐ役割を果たすことで、「松坂屋に来て良かった」と感じていただけるよう、松坂屋の社員全員が努力を惜しまないのだそう。
この姿勢が松坂屋の強みであると感じました。
呉服売場には、TPOに合わせた着物選びやマナーを丁寧に教えてくれる着物のプロフェッショナルがいます。
例えば「今度〇〇に行くのですが、どんな着物を着れば良いですか?」といった相談も、お客様が持っている物などを踏まえた上で、適切なアドバイスをしてもらえます。
こうした専門的なサポートが受けられることが、松坂屋の呉服売場の大きな魅力です。
取材を終えて
米倉さんの取材を通じて、着物文化に対する深い愛情と情熱を感じました。42年間、呉服一筋で働いてこられた経験から得た知識と、着物を通じて人々の人生の節目に寄り添う姿勢に、とても感銘を受けました。
着物の持つ歴史や文化、そして家族間での受け継がれ方など...。着物には、単なる衣服を超えた価値があると感じました。
また、着物を普及させるために盆踊りやイベントを企画し、新しい視点で文化を伝承していこうとするチャレンジ精神も学ばせていただきました。
米倉さん、素敵なお時間をありがとうございました!
《今回のゲスト》
米倉正浩さん
- コンテンツ戦略部・呉服担当
- 1980年入社
- 鹿児島県枕崎市出身
- 趣味はゴルフ
40年以上も呉服一筋で働いていますと、百貨店の社員と言うより呉服屋の番頭さんっていう感覚です(笑)。
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