その二十五 松坂屋オリジナル水着のモデルには人気スターを起用!
#松坂屋ヒストリア小話 その二十五
昭和3年(1928年)松坂屋は海水着のPB商品を発売、淡島千景や月丘夢路がモデルとなり人気を博した。
松坂屋が水着を取り扱い出したのは、百貨店開業からほどない大正初期のことでしたが、これを大々的に売り出すようになったのは昭和になってからのことです。松坂屋では、大正14年(1925年)に社内に開設した「流行研究会」という商品開発部門によって、当時まだ主流だった呉服の流行商品を毎年創り出していましたが、昭和3年(1928年)これを雑貨にも拡大することを思い立ちました。新しい流行研究会は、水着やネクタイ、洋傘など12品目について、戦略商品、流行商品を開発しようとするもので、ここから生まれた代表的な商品が、海水着のプライベートブランド「サンラッス」でした。「太陽の恋人(SUNLASS)」という洒落たネーミングの松坂屋の水着は評判となり、以後30年以上にわたって人気を保ち続けるロングセラー商品となりました。昭和26年(1951年)には、サンラッス水着の新作を松坂屋のPR誌『新装』の見開き2頁で訴求しましたが、当時の人気俳優であった淡島千景、月丘夢路、三国連太郎など豪華メンバーの出演で、華やかさを演出しています。
松坂屋PR誌『新装』昭和10年7月号
松坂屋PR誌『新装』昭和26年
松坂屋PR誌『新装』昭和35年
松坂屋PR誌『新装』昭和39年