一生もののジュエリーとの出会いを演出する仕事。
あなたが初めて手にしたジュエリーとは、いつ、どこで、どのように出会いましたか?
今回取材させていただいたのは、北館5階の「宝石サロン」で勤務されている、平山 一紀(ひらやま かずき)さん。
この記事では、全く異なる業界から転職を経て現職に就かれた平山さんへのインタビューを通して、お店や宝飾品の魅力、仕事内容をご紹介します。
こんにちは。
名古屋大学の「むーる」です。
この企画では、愛知の学生が松坂屋名古屋店のアンバサダーとして広報に就任し、働く人々の声を通じて、学生ならではの視点で松坂屋の魅力を発信していきます。
私が担当するのはこれで2回目。
百貨店の宝石サロンは学生にとっては少しハードルが高いかもしれませんが、この記事を読み終わるころには、一度足を運んでみたくなることでしょう。
ぜひ、最後まで読んでいってくださいね。
About 宝石サロン
宝飾品は一期一会。ただ1つの出会いを大切に。
——平山さんは、どのような商品を販売されているのですか?
平山さん:私どもが担当するコーナーではダイヤモンドやパールといった宝飾品(ジュエリー)を販売しています。
代表的な取り扱いブランドとしては、DAMIANI(ダミアーニ)がございます。セレブリティにも愛用者も多いことで有名なブランドです。他にも、 MONNICKENDAM (モニッケンダム)、MARCO BICEGO(マルコ ビチェゴ)、THE LEO FIRST LIGHT (ザ・レオ ファーストライト)などがございます。
ブライダル向けのダイヤモンドジュリーや、お客様にルース(石)を選んでいただき、オーダーメイドでジュエリーをお作りすることも行っています。
自分だけのオリジナルとして、好みに合わせて選ぶことができるのも百貨店の宝石サロンの魅力なのだそう。
一生大切にしたい一品になること間違いなしですね。
About ダミアーニ
今回はダミアーニのジュエリーを見せていただきました。
ダイヤモンドが一面に敷き詰められ光り輝いていて、価格は学生にはびっくりするような価格。ダミアーニのジュエリーについて平山さんにお尋ねしました。
平山さん:ダミアーニは、2024年に100周年を迎えたイタリアを代表するジュエリーブランドです。熟練のイタリアの職人がひとつひとつハンドメイドで仕上げており、デザインがとても美しく、サイズやカラー展開も豊富で、世代・性別を問わず人気を誇っています。
初めての宝飾品として、ダミアーニのような有名ブランドから入るのもおすすめなのだそう。男性にも人気があるブランドのため、パートナーとお揃いで身につけやすいのも選ばれるポイントなのではないでしょうか。
——実際に購入したいと思ったとき、どのようなポイントに注目して選んでいけばいいのでしょうか?
平山さん:一番大切にしたいポイントを見つけることが大事だと思います。ネックレスや指輪といったアイテムなのか、宝石の種類なのか、デザイン性なのかなど観点は人それぞれです。
特に決まっていない方には、好きな色や普段着ているお洋服の特徴を伺って、こちらから提案しています。
——数多くの選択肢があると思うのですが、どのように気に入ってもらえる一品に辿り着くのでしょうか?
平山さん:提案に対するお客様の反応をしっかり観察し、「違うな」と思ったものはどんどん除外していくことで、お客様のイメージに近づけていきます。
「これどう?」と聞かれた時には素直に意見を伝え、場合によっては別の商品を提案したりもしています。最終的に、自分が良いと思ったものを買うと良いと思います。
そのために、きちんと選択肢を用意することを大切にしています。
提案したものが気に入っていただけたことでお客様から信頼され、平山さんがいる日を選んで足を運んでくれるお客様もいらっしゃるそうです。
——学生にとって高価なジュエリーは手が出しづらいと思いますが、若いうちからジュエリーを持つことにはどのような魅力がありますか?
平山さん:1つ持っているだけで一生使えるというのは大きなメリットだと思います。大きな買い物になる分より愛着も湧くと思うので、ぜひ気軽に見にきていただきたいです。
親御さんからお子さんへ、節目の日のプレゼントを選びにご来店される方も多いです。大切な日の思い出として、形に残してみるのも良いと思います。
宝石はひとつとして同じものがないため、迷っているうちにお気に入りが売れてしまうことも。「宝飾品は一期一会の出会いを大切にして欲しい」と平山さんは語ります。
About His Career
新卒では、全く別の業界でお仕事をされていたという平山さん。
転職で宝飾業界に辿り着き、今年で7年目だそう。
他の業界も経験したからこそ見える、現在のお仕事のやりがいや苦悩を伺いました。
平山さん:初めて経験する業界にゼロから飛び込んでいったことは、大きな挑戦でした。「宝石サロン」では、百貨店という場所柄や商品の性質上、富裕層のお客様が多く訪れます。
初めは先輩方から教わりながら、石や宝飾のコーディネーターの検定の本を読んで知識をつけていました。かなりの知識を持たれているお客様も多いので、そのレベルまで追いついていくのが大変でした。今でもお客様から学ぶこともありますし、それに応えられるように日々勉強しています。
多くの苦労があったからこそ、初めて1人でお客様に販売した時は非常に嬉しかったと、平山さんは語ります。その時のお客様はリピーターとなって、今でもその時販売したものをつけてきてくださっているそうです。
平山さん:お客様が何を求めていて、何が提供できるのか、需要と供給を見極めて満足した選択をしてもらえるように心がけています。
特に男性販売員は警戒されやすいので、声のトーンをあげて、まずは販売に関係ないところから会話を始めてみることが大切です。
販売業では、モノで買う人もいれば、人で買う人もいるため、コミュニケーションは大切なのだと平山さんは語ります。
——最後に、働くことについて、学生へアドバイスをお願いします。
平山さん:私も転職した身なのですが、転職も選択肢としてありだと思っています。
「石の上にも三年」という言葉があるように、3年くらいやってみて、向いてないと思ったら、一歩踏み出して新しい挑戦をしてみるといいでしょう。
気軽に考えつつも、仕事では自分にプレッシャーを与えながらひたむきに努力していくのが大切だと思います。
取材を終えて
私自身も、取材前は「百貨店のジュエリーは高価なので手が出せないだろう」と思っていましたが、取材が終わるころには「宝飾品買ってみたいな」という気持ちになっていました。
宝飾品は高いというだけでなく、宝石の希少性や美しさ、職人の技術、そしてブランドの信頼性といった多くの理由があることを知りました。大きな買い物であればあるほど大切に使うだろうし、リフォームすれば長く世代を超えて受け継いでいくこともできます。
平山さんの接客によって私自身も心を動かされ、宝飾品の魅力だけでなく、この仕事の持つ価値や重要性を身をもって感じることができました。
平山さん、このたびはお時間をいただき、ありがとうございました!
《今回のゲスト》
松坂屋名古屋店 北館5階
宝石サロン
株式会社 ナガホリ
平山 一紀さん(左)
趣味は映画鑑賞。
週1~2回は温泉に行く温泉愛好家。
ライター:名古屋大学 むーる
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愛知の学生が広報(アンバサダー)となり
松坂屋名古屋店で働く人やコトをご紹介いたします。